コンサバトリーが連なる陽だまりのリビング

施主は家族もペットも心地よく過ごせ、趣味にも集中できる住まいを希望。LDKはあえて高台となる北東側に配し、吹き抜けとL字型の大開口を設けることで、プライバシーを守りつつ光と風を取り込む計画に。1階には猫や犬が集う陽だまりのリビングと、奥さまがフラワーアレンジメントサロンを開くガラス張りのコンサバトリーを配置。2階には寝室や書斎以外に、遊びや趣味を楽しめるセカンドリビングを中央に設置。各所の仕上げには漆喰と無垢材を用いつつ、黒のスチール階段や造作棚などが空間を引き締め、本棚の隠し扉やボルダリング壁など遊び心ある仕掛けも。家族もペットも自然に集まり、訪れる人まで笑顔にする朗らかな住まいが実現した。

スタイリッシュなカフェのようにさまざまな席でくつろげるリビング。角の2面に大きな開口を設けた大胆なプランで、空を仰ぎながら過ごせる。

リビングの窓近くは動物たちにとっても絶好のひなたぼっこスポット。温かな光が差し込み、家族やペットが自然と集まってくる。

階段の壁にはアートを飾って。玄関ホールや廊下などの動線は節の目立つフローリング素材など用途に合った木材を選択。壁は調湿性、防火性に優れた漆喰に。

階段まわりのニッチなど、各所に飾るスペースを設置。デザイン力、設計力のある職人との連携により細やかな造作ができるのが、じょぶの強み。

さりげなく飾られたオブジェが居心地のよい空間を生み出す。冬は太陽の光や熱を部屋全体に取り込み、夏は強い日差しを遮断するパッシブデザインにより、室内環境は常に快適。

白がベースの空間と調和するように、キッチンは木目を生かしたナチュラルなスタイルをキッチンハウスでオーダーメイド。

愛犬と愛猫がくつろぐリビングには北欧家具が置かれている。コンサバトリーのガラス越しに視線が奥に抜け、閉塞感がない。

東側外観。坂の上の角地という立地を生かし、道路側の2階部分に大きな開口部を設けた。さまざまな品種の草木が交じりあう植栽をはじめ、造園デザインも魅力。

撮影/伊藤 信

美しいディテール

窓の配置は、構造材や間取り、耐震性など多くの要件を踏まえる必要があり、意外に難しいものです。この家では大小の窓を整然と並べ、端正な外観にまとめています。腰窓の左端を手すりのラインに揃えるなど、細部への配慮も光ります。

建築知識ビルダーズ編集長 木藤阿由子

じょぶ
https://job-homes.com/
物件情報
物件名/H邸
所在地/奈良県
延床面積/168.83㎡
1F/95.75㎡
2F/73.08㎡
家族構成/夫婦+子供2人+犬2匹+猫3匹+インコ1羽
構造/木造SE構法
性能/耐震等級_3
一覧に戻る
TOPに戻る