HQB ブログ

スタイリング付き撮影のメリット――「ベガハウス」の場合

2017.06.07

皆様、こんにちは。モダンリビング発行人の下田です。

設計施工のすぐれた工務店の住宅を認定する制度が、ハイクオリティビルド(以下、HQB)です。
建築知識ビルダーズの木藤編集長と私・下田が、実際に拝見し認定しています。
認定住宅の写真は、工務店が撮影済みのものを使うこともありますが、
ご希望があれば撮影と撮影用スタイリング(別料金)をお受けしています。

住宅の良さは、写真(ヴィジュアル)で伝えるしかありません。
そのためには、いかにクオリティの高い写真を撮るか、ということが問題になります。
スタイリング付き撮影のカメラマンは、普段、モダンリビングでお願いしているフリーランスの方にお願いします。
そして、その場合、撮影のディレクション(現場での指示)と小物のスタイリングは私・下田が担当しています。

先日、ハイクオリティビルドで認定した物件のひとつ、鹿児島の工務店・ベガハウスの「ベガ荘」の場合は、家具の購入も希望されたので、モダンリビングが家具をセレクトしスタイリングをお手伝いしました。(別途・購入料金+スタイリング料)
また、壁に飾るアートの提案もさせて頂き、先にカメラマンにベガ荘のディテールを撮影してもらって額装し、設置しました(別料金)。


そして、撮影当日。小物を搬入し、ベガ荘のスタッフの方と一緒に、スタイリングしていきました。


別荘としての空間、というコンセプトを生かし、美しい竹林を望む大開口を最大限に生かす家具の置き方に。
ストーブにも、また窓にも向けるよう、あえてソファではなく、パーソナルチェアを選択。
サイドテーブルやラグも合わせ、リラックスした雰囲気を出しています。


ダイニングテーブルや、サイドテーブルには、シーンに合わせてお茶のセットを置いたり、花を飾ったり。
人を映し込まずに、人の気配を感じさせるようにするのが、撮影現場でのスタイリングです。
外のテーブルと椅子も購入していただいたものですが、ここでは朝食のシーンを。
スタッフの方が揃えてくださった食材を使って、シーンを作っていきました。
カメラマンは大阪からきてくださった、下村康典さん。
壁のアート写真も、下村さんの作品です。


その結果、購入した家具やスタイリングがなかった時とは全く違った、
よりリアリティのある、そして夢のある写真になりました。


空間だけを撮る竣工写真は、建築を伝えるためのもの。
しかし、住み手となる一般の方には、それだけでは空間の魅力や夢のある暮らしは伝わりません。
スタイリング付き撮影は、データを工務店が自由に自社のウェプサイトや印刷物に使っていただけるよう、買取価格を設定しています。
また、スタイリング付き撮影をは、工務店のスタッフが一緒に経験することによって、
将来的にスタッフ自身のスタイリング力の訓練にもなります。
「魅力が伝わるの写真」のためには、ディレクション、スタイリング、撮影といった総合的な関わりがとても重要なのです。


下田結花(モダンリビング・パブリッシャー)