HQB 社長インタビュー

HQB認定住宅を手がける工務店の社長インタビュ―④
TIMBER YARD

2019.04.22

ハイクオリティビルドWEBサイトの連載「HQB認定住宅を手がける工務店の社長インタビュー」。第4回目にご登場いただくのは、千葉市に拠点をおくTIMBER YARDの社長を務める並木浩さんです。
雑貨販売から住宅まで幅広い事業を手がける同社を牽引する並木さんが考える、「心地よい住まい、暮らし」とは――。その思いを語っていただきました。

 

TIMBERYARD並木浩

並木 浩●なみきひろし/1961年生まれ。大学卒業後、輸入木材の専門商社勤務を経て、家業の木材卸売を行う並木木材に入社。1992年より代表を務める。材木業と並行し、1995 年に運営会社となるコージーライフを設立。同年、インテリアショップ・TIMBER YARDをオープン。その後、注文住宅の設計・施工を行う住宅部門を起ち上げる。趣味は、国内外の建築やインテリアを巡る旅。

 

「TIMBER YARD」の社屋やモデルハウスがある広い敷地には、インテリアショップやカフェが点在しており、テーマパークのよう。今でこそ普及していますが、「インテリアから家造りを考える」というスタイルは、当時、かなり目新しいものでした。発想のきっかけは、並木さんが家業の木材卸業を継ぐ前にさかのぼります。木材の専門商社に勤めた“修業時代”に、出張先の海外で出会った人々や住まいから、多くの刺激を受けたといいます。

 

「30年近く前、私が木材の商社で修業していた頃は、輸入先はアメリカとカナダがメインで、北欧との取引が始まった時期でした。仕事で知り合った方々のお宅に遊びに行くと、もうその時代から室内がとても素敵だったんです。照明は天井付けではなく、フロアから配線をとるデザインで。日本の住宅と比べて、海外はすごいなぁと、驚いたのを覚えています。

 

その後、北欧から壁紙や布を輸入する仕事をしていたときに、スウェーデン人の経営者と話す機会があったんです。そこで、『あなたのアイデンティティは?』『日本の文化って、なに?』と聞かれたときに、しっかりと答えられなかった。当然、“木”も日本の文化のひとつですが、そういうことも忘れていたな…と。そう再認識したことも、そのあとの事業起ち上げのきっかけになりました」。

両側に配した中庭を眺めながら、玄関から階段、LDKへ進む動線。プライバシーが守られつつ、圧倒的な開放感がある住まい。(ハイクオリティビルド認定住宅:Y邸 撮影/山本育憲)

 

並木さんが継いだ家業は、木材の卸業がメイン。海外から輸入した乾燥材を材木屋やハウスメーカーに卸す現場に日々立ち会う中で、家造りのコストに対する消費者の感覚などにさまざまな思いを抱いてきたそうです。

 

「木材は、意外と安いということを消費者は知らないんですね。例えば105㎜角、長さ3mの柱は、1本2000円くらい。2000万円の木造住宅でも木材費は約100万円なので、2割高価な材を使っても木材費は120万円ですよね。消費者がそれを知っていれば、良質な材を選ぶのに、見えない部分はコストダウンしてしまう。そういう現実をユーザーに直接伝えたほうが、より良い家造りを行えるのではないかと。自分が家を建てるなら、“自分のことをわかってもらえる”ところに依頼したい。私はインテリアが好きだったので、インテリアショップが相談にのってくれたら、自然だろうな、と。それで、先にインテリアショップを興して、その3年後に住宅部門を始めました」。

 

「『ダイニングで子どもに勉強をさせたいから、広いテーブルを置きたい』という人と、そうでない人とでは、スペースの取り方も変わってきます。建物ができてから家具を選ぶとうまくいかないけれど、最初から家具をプランに入れておけば無駄な空間をなくすこともできる。お客さまの生活に寄り添ったものを提案していくのが、いちばんなんです。私たちがいいなと考える素材は、木や革のように経年変化で使い込むとよくなる本物の素材。私たちがつくっている家は、高性能で寿命も長いですが、インテリアも質感が良いものを使っていないと、本当に長く住める家にはならないと思うんです」。

HQB認定060プライバシーが守られた2つの中庭が開放感と家族の気配をもたらす家_2

北欧風のキッチンは収納も含め造作。カウンターテーブルは、快適に朝食がとれるようゆったりと設計している。(ハイクオリティビルド認定住宅:Y邸 撮影/山本育憲)

 

インテリアショップの「TIMBER YARD」は、材木置き場という意味。
TIMBER YARDを生み出した運営会社は、「コージーライフ」と名付けられています。

 

「ホッとできる、好きなものに囲まれたいという思いは、誰しもあると思うんですね。社名の『コージーライフ』は、暖炉の横で寝そべったときに感じる心地よさとか、北欧で言う“ヒュッゲ”なんですよ。東京は仕事100%のような面はあるけれど、千葉だと、家族と家でホッとしたいという気持ちを持たれている人が多い。北欧の暮らしでいいなと思うのは、光の当たる時間が少ないから、家で楽しむことが進んでいますよね。照明や壁紙の色使いがとても上手で参考になります。

 

あと皆さん、セカンドハウスを持っていて。コンパクトなログハウスだったりするんですが、週末は家族で湖畔にある別荘で過ごす。そういう暮らしも、千葉ならできるのではないかと、今後手がけたいビジネスなんです。都内に住みながら、週末はセカンドハウスやシェアハウスで過ごす。そういう場所に、デザインの良い家具や照明があるというような…。地域のポテンシャルはあるのに、まだ広げられていない。今後は休みも多くなって、デュアルライフや週末住宅というスタイルも増えていくと思いますので、ぜひ、お力になれればと思っています」。

 

TIMBER YARD ハイクオリティビルド認定住宅

HQB認定060 『プライバシーが守られた2つの中庭が開放感と家族の気配をもたらす家』

HQB認定083 『ガレージがあるからできたスキップフロアの楽しい家』

HQB認定086 『多彩な活動をサポートする美しく機能的な邸宅』

TIMBER YARD

千葉県千葉市美浜区新港117 tel.043-248-7411

https://timberyard.net/