多彩な機能と多様な居心地を備えた 都心のリゾート空間

「食事や家族の時間、またアウトドアや趣味を楽しめる住まい」を要望したKさん。中庭を中心にしたロの字型のプランとし、1階の中庭、2階のバルコニーを室内空間とつないでいる。最上階ではLDKがダイナミックにレイアウトされ、床から天井までの木製サッシで内外の空間がシームレスに連続。室内のダイニングからアウトドアのリビングやダイニングへと機能と居心地に徐々に変化をつけることで、シチュエーションに応じた食事を楽しめる空間になっている。中心となるのは、ダイニングやリビング、バルコニーを見渡せるオープンキッチン。インテリアではリゾートをテーマに数種類の木材を張ったこともあり、都心にいながら自然の移ろいを常に感じられる、居心地の良い空間が創出されている。

アウトドア空間、ダイニング、リビングと、フロア全体を見渡せるキッチン。朝から昼、夜まで、暮らしのおいしい時間を機能的にサポートする”家のコア”でもある。

アウトドアリビングには低めのソファを置き、リラックスした雰囲気。

オープンキッチンを美しくキープするために、機能を収めたバックセット、その裏手にはパントリーを配置した。すべて回遊動線で、作業効率にも配慮された。

キッチンから続いているダイニングスペース。日常の家族だけの食事の場であることはもちろんのこと、隣接するアウトドアリビングと共に来客のときには、おもてなしの場にもなる。

板張りの天井、可動式オーニング、ルーフバルコニーと、アウトドア空間の居心地のよさは多彩。夜は外をライトアップして昼間とは違った雰囲気になる演出が。

地下スタジオは、ゴルフシミュレーター、ドラムやピアノ、カラオケ、バーカウンターと、多彩なエンターテインメント空間が広がっている。

ホテルのようなベッドルーム。造作の格子壁の奥は部屋より大きなウォークインクローゼットが。

モールテックスで仕上げたトイレ。自由な造形が可能な素材の特性を生かし、美しい曲線を描く壁面。

撮影/山本育憲

美しいディテール

ダイニングにあるスキップフロアの書斎。壁3面と床には異なる仕上げが使われていますが、空間がすっきりまとまっているのは、各素材の相性もありますが、各所の取り合いをきれいに処理していることも大きいです。丁寧な仕事ぶりが伝わってきます。

建築知識ビルダーズ編集長 木藤阿由子

テラジマアーキテクツ
https://www.terajima.co.jp/
物件情報
物件名/K邸
所在地/東京都
延床面積/381.90㎡
1F/158.09㎡
2F/140.46㎡
地下階/83.35㎡
家族構成/夫婦+子供2人
構造/木造SE構法
性能/耐震等級_3
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