緑と暮らしが滲み合う3層壁の家

昔から住み続けてきた町への愛着がありながらも、周辺の変化により懐かしさを感じにくくなったという施主。「外からの視線を抑えつつ、緑を日常に取り入れられる家を」という要望に、ずれながら重なり合う3層の壁によって内外を曖昧に仕切る計画でこたえた。LDKは南面の大開口をもち、日中は明るく開放的な空間となっている一方、夜は間接照明や石張りの壁により、落ち着いた高級感のある空間に。リビングに接する段差違いのスペースや2階のフリースペースなど、家族が多用途に活用できる場所も用意した。杉板張りの外観は、経年変化と植栽の生長が重なり、街との関係を時間とともに更新。住まい手の気配も外へと滲ませ、豊かな暮らしを育んでいる。

キッチンはダイニング・リビングに対してオープンで、ステンレスの大きな天板がLDK全体のシャープな印象を高めている。LDKの南面には連続した大開口部が設けられた。

LDKの中心に位置し、1800mm幅のテーブルを設置。家族や友人との団らんを楽しめる空間となっている。4つのペンダントライトは、高さ違いで配されている。

リビングに接するスキップフロアのホビースペース。造作カウンターや飾り棚を備えてキッズスペースや書斎など多用途に使え、家族の気配が緩やかにつながる。

右手側でホビースペースにつながる、LDK一体の大空間。リビングではフォレストグリーンのソファと、イエローのラウンジチェアを採用。モダンな重厚感と軽快さを演出した。

2階の南側に設けられた大きなテラスは、周囲の視線を遮りながらプライベートな外部空間を確保。くつろいだりバーベキューなどを楽しむ特別な場所となっている。

無機質なコンクリートとステンレスの玄関框の先に、重厚感のあるウォールナットの床が張られた空間が続く。リビングとは、ガラス入りの引き戸で仕切られる仕様。

ブラックウォールナットの床が落ち着いた雰囲気を醸し出す主寝室。間接照明で優しい明るさを確保しつつ、枕元のペンダントライトが手元灯と空間のアクセントを兼ねる。

ワイドカウンターの洗面化粧台はミラー背面に間接照明を配し、リゾートホテルのような雰囲気を演出。隣接するクロゼットとの動線も考慮されて身支度がしやすい。

美しいディテール

2階バルコニーの床を斜めに張り出し、玄関ポーチの軒を兼ねています。軒を支える黒のスチール柱が玄関まわりに軽やかさを添え、板張りの外観と合わせてモダンに仕上げている点が秀逸です。

建築知識ビルダーズ編集長 木藤阿由子

シエルホームデザイン
https://www.cielhome.jp/
物件情報
物件名/天童の家
所在地/山形県
延床面積/109.31㎡
1F/69.56㎡
2F/39.75㎡
家族構成/夫婦+子供1人
構造/木造(在来工法)2階建て
性能/UA値0.26 C値0.3
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